◆斗びん取りとは
数ある日本酒の中でも、特に"希少"なお酒なんです。
日本酒は、米・米麹・水を酵母によって発酵させて造ります。こうしてできあがったものを醪(もろみ)と呼ぶのですが、この醪を"搾る"ことで液状部分と固形成分に分けると、日本酒ができあがります。
そして、醪を搾って抽出するお酒を「斗瓶(とびん)」と呼ばれる容器で少しずつ集める方法のことを「斗瓶取り」といいます。
斗瓶取りは一般的に、「酒袋」という大きな布袋に醪をいれ、それを吊るすことで、外圧ではなく醪そのものの重みによって自然と滴り落ちるお酒を集める際に用いられます。この方法でとれるお酒は少量のため、高級酒などに用いられることが多いです。
◆斗びん取りの味わいは・・
斗瓶取りは"醪の自重"でお酒をじっくり搾るため、余分な成分が押し出されることなく、華やかな香りや繊細な味わいになります。
さらに、斗瓶取りのメリットは、良質な味や香りだけではありません。ひとつの斗瓶に入るお酒の量が限られているため、斗瓶ごとに少しずつ異なる酒質となります。
つまり、そもそも良質なお酒ができる斗瓶取りの中でも”特に美味しいところ”だけを取り分け、商品化することができるのです。こうして選りすぐったお酒が、鑑評会などに出品されることが多いようです。
資料 酒の知識より引用